
この間の日曜日に友人と生頼範義展に行ってきた。
行こうか行くまいかかなり迷ってたところ、友人に誘われてホイホイついて行った次第である。友人がチケット手配してくれたおかげでスムーズに見ることができたし、感謝の念に堪えない。
さて、生頼氏は私にとってはまずゴジラのポスターの人というイメージがある。1984年から2004年のうち9作ものポスターを手がけられている。実写ポスター以上に魅力的な作品に魅せられた人は多いのではなかろうか。
しかし、氏の活躍はそれだけでは留まらず、SF小説や雑誌、歴史小説等およそ3000点以上の作品が存在するという。
氏を知らない人でもどこかしらで作品を見たことがあるんじゃなかろうかというくらい多作な方である。
コーエーユーザー的には信長の野望とか三国志なんかで馴染み深いだろうし、吉川英治のファンなら挿絵や表紙などで生頼氏の作品に触れる機会があったはずである。
しかしそんな多作さが意外なほどに作品ひとつひとつは非常に緻密で繊細で情報量が多い。
大胆な発色と構図に目を奪われ、光の当て方の巧みさに息を呑む。例えば、これは友人が気付いて教えてくれたが、石像に彫られた衣服と手前に描かれた女性の衣服の材質というか触感がまるで違う。石は石にみえるし、布は布に見える。これは凄いことである。
スターウォーズの展示スペースにあったインタビュー記事によるとおよそ1〜2ヶ月で完成させているらしく、その才能と技術力に震えるばかりである。
また、氏が描いた戦争に関する作品はどれも凄惨で陰鬱な雰囲気のものが多く、圧倒される凄みがある。
上野の森美術館のかなりのスペースに展示されていて見て回るだけでも脳が情報過多でパンクしそうになる。
図録を購入した。
II が無かったのが残念…調べて見たけど絶版ぽい。
図録も素晴らしいが、本物がやはり桁違いに素晴らしかったので、都合が合えば是非ぜひ一度足を運んでいただきたい。2月4日まで開催しているそうだ。
その後お昼食べたりおもちゃ屋さん見て回ったりしてとても楽しく充実した1日だった。友人にはこの場でもお礼を言いたい。
この記事へのコメント